好きだから言わなかった。言えなかった。
貴方が私を見ていなくても
私は『大切な幼馴染』のままで、貴方の側にいるから。
想い
Flash movie
01 克朗の一番近くにいられるのなら、このままでもいいと思った。
02 その子が、不器用な貴方の初めて出来た好きな人。
03 私はうまく、笑えてただろうか?
04 想いがかなったそのときは、どんなに幸せな顔で笑っていただろう。
05 「・・・伝えれば・・・よかったっ・・・」
06 「不毛だと知ってても、つらいってわかってても、気持ちに嘘はつけない。」
07 克朗はどれだけ彼女の名前を呼ぶのだろう。
08 「お前には・・・好きな奴とか、できないのか?」
09 私が誰よりも手に入れたかったその場所を、どうして自分の手で捨てるの?
10 それ以外に欲しいものなんて、なかったのに。
11 「私は、いつでも側にいるよ。」
12 側に、いたい。
13 もう後悔なんてしたくないから。
14 「でも、どんなに先でもいいから。」
15 「ま、せいぜい無駄な足掻き、頑張れよ。」
16 ・・・ああ。この子はそういう子なんだ。
17 それだけは決して嘘じゃなかったって、そう思うから。
18 あの時の二人は、悔しいくらいにお互いを想ってた。
19 それでも私は、貴方の支えでありたい。
20 それは、克朗の想いを初めて知ったかのように。
21 「期待でも持てたか?それとも絶望でもした?」
22 「思ってねえよ。だからこれから何度だって言ってやる。」
23 「嬉しいよ?誰かさんが悪態なんてつかなかったら。」
24 克朗の口からは・・・決して聞きたくなかった。
25 それが何より、怖かった。
26 こんな悲しい表情をさせたくないと、誰より思っていたはずなのに。
27 「アイツの幸せを、お前が決めるな。」
28 「俺は・・・お前が大切なんだ。」
29 私たちの雰囲気が変わった理由が他にあるのだとしたら?
30 消えない想いならば、このまま貫いてやる。
31 それでも私は、真実を知るべきだ。
32 「そんな見え透いた嘘はいらない。」
33 叶わない願いを思い描いていたことに、気づかないフリをして。
34 私はただ、渋沢くんの側にいたかっただけなのに。
35 少しでも前に進めたなら、可能性は0なんかじゃないって。
36 「バカだよね。一番大切な気持ちを置き去りにして・・・。」
37 ただ、貴方に会いたくなった。
38 私の一番近くにいたのも貴方だから。
39 それは貴方へ伝える、最後の想い。
40 貴方が、大好きだった。
あとがき
番外編
変わらない想い、変わりゆく想い 「また泣きたくなったら俺の胸貸してやるよ。」
※完結後の日常。三上視点です。
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