そろそろ日も暮れてきたので、白雪姫は分かれ道を進むことなく引き返すことにしました。





「・・・あれ?」





歩きなれた森のはずでしたが、どうしたことでしょう。
今まで一本道だったはずなのに、引き返してみると別れ道が見えます。





「どうして・・・?どうしよう・・・!」





母親が自分を疎んじているのは知っていました。もしかしたら母親が何か・・・と考えがよぎりましたが
心優しい白雪姫はそんな考えを打ち消して、どうするべきかと考えます。





「お母様め・・・!私を迷わせるつもりだったのね!わかってたけど!」





・・・そんな考えを打ち消して、





「しかしここまでされるとは、このまま戻れても命が危ういわね。
賭けになるけどこのまま進んでみよう。」





打ち消せよ。





『設楽設楽!こらえて!さっきこらえきれてなかった俺が言うのもなんだけど!』
『絶対ナレーターの人選間違ってるよな・・・。』










よく見ると人影が見える左の道

人の気配がない右の道







『一応つっこんどくけど、いきなりこの話を選んだ奴いねえよな?
帰ったら話終わっちゃうからね?!俺らの登場だけで終わっちゃうからね?!そして最終的に怒られるの俺らなんだからね?!』

『あえて王道を選ばないタイプは選びそうだけどな。』

『そうか、ならそんな君らに空気を読めと伝えよう!』

『多分今もっともお前に言われたくねえ台詞だと思う。』