汝は人狼なりや?  

― 恋愛シリーズ番外編 ―


吉田「おつかれ!最後は予想外のメンバーが残ってヒートアップしてたなあ。」

不破「ふむ、確定要素がない議論は不毛だな。」

「大地、それ言ったらこのゲーム終わっちゃう。」

藤村「せやで〜。何も決まってない、先が見えへんからおもろいんやないか。」

上原「いや、でも俺は天城に拍手を送りたい。不破を相手によく頑張ったと思う!」

桜庭「わかるわかる!俺、不破相手に理屈勝負しろって言われたら1分で負ける自信あるもん。」

「1分?」

郭 「1秒の間違いじゃないの?」

不破「1秒は無理だろう。」

吉田「不破くん、それ真面目に返さんでええやつや。」

谷口「ちなみに俺は今回、結構残れたんだけど!」

上原「谷口いつも速攻吊られるもんな。」

桜庭「もしかしてあそこまで残れたの初めて?」

谷口「俺も実力がついてきたっていうか?」

郭 「ただの運でしょ。」

谷口「運も実力のうちっていうか?」

「谷口、苦しい。」

谷口「苦しい?!うるさいとか熱いとかは言われる準備してたけど、苦しい?!」

不破「谷口はいつもこうなのか。」

桜庭「大体……?」

不破「……。」

谷口「無言はやめろ?せめて何か反応しろ?」

若菜「つーかさ!共有が占い騙りって!!いくらなんでも目立ちすぎだろ!俺の活躍が霞んじゃったじゃん!」

椎名「元々たいした活躍してないから問題ないと思うよ。」

若菜「なんだとう!」

水野「その煽りを受けたのは俺だと思うんだが。」

郭 「上原、占いローラーが決まった時、不自然にから水野に対象変えてたよね。何かあるとは思ったけど。」

上原「やっぱり不自然でしたか……。」

桜庭「あれも計算だったんじゃねえの?なんでかをかばう共有、そこに意見する奴がいるかどうか!とかさ。」

「あっくんにそんな器用な真似できるわけないでしょ!」

藤村「まあ結局は真占いとちゃうかったし、結果オーライやったけどなー。」

水野「俺の狂人としての立場は……」

若菜「ドンマイ!」

鳴海「水野なんてどうでも良いんだよ!俺だ俺!なんだあの唐突な吊りは!!」

井上「いや俺やろ!いきなり黒出されたんやで?!無実の罪で吊られそうになってんで?!」

郭 「続々と出てくるね。面倒なのが。」

「おやおや〜。」

鳴海「つーか、ちょっとした一言に気づきすぎだろ!まったく細けえ奴らだな!」

不破「それを隠すのがこのゲームなのだろう。お前のような奴には向いていないのではないか?」

鳴海「お前がそれ言う!?くそ、コイツに勝てたらすっげえ気分良かったのに!なあ、天城!」

天城「ああ……まあ……そうだな。」

「これは力尽きてますね。」

郭 「普段喋らない分、特に疲れてますね。」

上原「天城!お前かっこよかったぞ!」

桜庭「そうそう!よくやったよ!」

天城「そうか……ありがとな。」

若菜「それにくらべてー?」

「鳴海はたいした仕事しないうちに吊られたもんな!」

鳴海「お前のせいだろ!!」

若菜「あははは!」

椎名「直樹に関しては黒出されたことが原因で吊られてはいないし。」

井上「翼は俺の心労がどんなことになってたかしらんから!俺が生き残ってお前の仇も討ったろうと思てたのに!」

椎名「いや、それは期待してないよ。」

藤村「せやな。」

吉田「向き不向きっちゅーもんがあるからなあ。」

井上「なんやねんお前らはもー!!」

椎名「今回は早めに噛まれたからなにか物足りないな。ま、皆の慌てぶりとか高みの見物は出来たけどね。」

水野「でも椎名はそういうのよりは、プレイヤーの方が好きそうだよな。」

椎名「お、水野なかなかわかってるじゃん。」

井上「だからそんなお前の仇をやな!」

椎名「ハイハイ。」

「そーだ狐!俺は狐に振り回されたんだけど、狐誰だった?」

谷口「俺は鳴海だと思ってたんだけど……鳴海は狼だもんな。でも最後までは残ってなかったし。」

真田「…………俺。」

若菜「一馬!今までどこに!」

郭 「全然喋らなかったから、またすぐに吊られて凹んでるのかと思った。」

真田「悪かったよ!あんなに皆警戒してたのに、とっくにいなくなってたんだよ!!」

上原「狐だったから余計に緊張して、口数少なくなったんだろ?わかるわかる。」

桜庭「狐はたった一人だもんな。どうしたらいいのかわかんなくなっても誰も頼れねえし。わかるわかる。」

真田「上原、桜庭……。お前らって意外と良い奴なんだな……。」

上原「今更?!同じチームになってからそれなりに経つんだけど?!」

桜庭「つーか今まで俺らのことどう思ってたわけ?!」

不破「ということは、5日目の朝は防衛成功か。む?狼が焦ってを噛みに行ったということか?」

藤村「ちゃうちゃう。俺は上原を守っとったで?」

「狩人はシゲかー。つーかあの場面で俺じゃなくてあっくん守るとかやるな!」

藤村「ギャンブラーと呼んでくれてもええで!」

天城「あの時はが守られていると思っていたからな……噛みが成功しなかったのは痛手だった。」

吉田「けど、その後狩人をシゲやと推理しとったのは感心したわ。」

椎名「ああ、防衛されたのを逆手にとって特定してたね。」

郭 「だから5日目夜に藤村を噛んだのか。確定白よりも勘の良い狩人潰しってわけか。」

不破「なるほど。あの日の謎が解けたな。」

吉田「それまでほぼ喋らんかった真田が『やるなアイツ……』って呟いてたアレな。」

若菜「ほう。」

郭 「ほう。」

「ほう。」

真田「なんだよ!!」

鳴海「しっかし後一歩だったんだよな〜!すっげえ悔しいわ!」

天城「最後に上原を噛んだのが失敗だったな。」

郭 「まああれも賭けでしかなかったよ。天城の言ってたとおり、考えられるパターンはいくらでもあったわけだし。」

不破「このゲームは不確定要素が多すぎて、答えに行き着かない。だが、流れもルールも掴んだ。後は実戦と確率論で経験を積む必要がある。」

上原「なんだかんだで楽しんでるじゃん。」

桜庭「な。胃が痛くなることもあるけど、やっぱり楽しいんだよな〜これ!」

谷口「俺も次は共有とかいいな!」

真田「お前って結構前向きだよな。」

若菜「一馬は後ろ向きすぎ!今回は吊られたけど、お前なんでか結構ラストまで残ること多いんだから!向いてると思うぞ?」

真田「向いてるとか言われても嬉しくないからな!」

椎名「僕が残ってたらもっと面白くしてやったのに。」

井上「次もやる気満々やな翼!俺も活躍するで!」

藤村「俺も次は狂人とか面白そうやな〜」

水野「お前みたいなのが狂人とか勘弁してくれ……。」

吉田「ええやん狂人!自由にやれて引っ掻き回して、たまに主導権握ったりな!」

水野「吉田、お前もそういうタイプか。」

井上「ノリックはなあ、こんな顔して結構えげつないで?」

吉田「なんか言うた?」

井上「言うてません!」

「ほんじゃ、皆集まってくれてありがと!そんでまたやろうなー!」





勝者:村人陣営
[村人]郭、谷口、不破、椎名、井上、吉田(GM)
[占い師]若菜
[霊能者]桜庭
[狩人]藤村
[共有]上原、


敗者:人狼陣営 妖狐陣営
[人狼]鳴海、天城
[狂人]水野
[妖狐]真田


END
これにてゲームは終了です。お疲れさまでした。

今回のお話は恋愛シリーズのメインメンバーで人狼をしたらどうなるか、というご意見をもらい、書いてみたお話です。ありがとうございました!
配役は今回もあみだくじで決めました。男主をすぐに吊るのだけは避けたいなとは思っていたのですが、まさかの共有!ということで、ちょっと遊んでみました。男主じゃなければ共有の役職騙りなんて書く機会はなかったかもしれません。
恋愛シリーズメンバーがここまで一堂に会することもないので、面識の無いメンバーたちを絡ませるのも面白かったです。
そういえば、人狼ゲームに不破くんを入れたらどうなるかと戦々恐々だったんですが、なんと最後まで残ってしまってしまうという事態に。でも、理詰めだけのゲームなら頭が全く追いつかないですが、嘘と駆け引きもあるので、なんとか……なっていたら良いなあ。

最後までお読みいただきありがとうございました!



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