空に唄う
2009.05.24 〜 2009.10.24
全14話
『空に唄う』無事完結いたしました。
最後までお読みいただきありがとうございます!
この連載はヒロインがいきなり死んでしまっているという重い始まりでした。
しかし当の本人のテンションが高く、後悔なんてないと言い切ったり、
笠井に無神経な言葉をかけたりと、最初はあまりシリアスなものにはなっていなかったかもしれません。
正直なところ、あまり共感できるヒロインではなかったのではないかと思っています。
ヒロインはたいがいのことは何でもこなせ、努力次第でどうにでもなるという思考の持ち主です。
それは生活環境の違いもありますが、本人の性格によるところが大きいです。
自分が死んでしまって、後悔や未練がないと言い切れる人はそうはいないのではないでしょうか。
ヒロインの場合は、それが思い込みという部分はあったにしろ、後悔はないと信じきっていましたし。
ヒロインのことが理解できないと反発していた笠井も当然だと思うし、
私が笠井くんの立場でも、ヒロインの行動にはいらいらしてしまったと思います。
けれど、そういう生き方に憧れはするかもしれません。
笠井くんはヒロインを目指したわけではないですが、影響は受けていったのだと思います。
そしてそれは笠井くんだけではなく、ヒロインも同じで。
対照的な二人だったからこそ、お互い思ってもいなかったことを知ることも気づくこともできた。
作中では触れていませんが、ヒロインが自分の家に行く前に一度、姿が薄くなっていったのは、
笠井くんと過ごす時間の中で、「もっと一緒にいたい」という思いが強くなったからです。
最後はあのような終わりにしてみましたが、いかがだったでしょうか。
とらえかたは人それぞれでいいと思っています。
もしかしたら13話で終わりにした方がいいと感じる方もいるかもしれませんし、
ヒロインと笠井くんのその後を想像してみても楽しいかもしれません。
いずれにせよ、このお話を読んで、少しでも何かを感じていただいていれば嬉しいです。
それから、作中の曲についてのアドバイスもありがとうございました!
このお話を書くにあたり、自分で調べたりしていたのですが、素敵な曲がたくさんで
さらに言えば笠井くんくらいの年では、何が弾けるのかがいまいちわからなかったので助かりました。
曲を聴くだけで落ち着いたり、泣きたくなったり。音楽は偉大だなあとつくづく思います。
演奏する人によって、聞こえ方が違うのもいいですよね。
それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!
2009年10月24日 春名 友
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