ゴースト 2011.07.31 〜 2011.10.29 全14話 『ゴースト』をお読みいただき、ありがとうございました。 死や病気が関わり、内容もだいぶ重いものとなってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。 最後の我侭のつもりで学校にやってきたヒロインと、他人に対して慎重な英士。 二人の性格からすると、作中のような二人の関係になるまでに、本来ならばかなりの時間がかかったように思えます。 けれど、お互いに出会ったことで、今まで知ることのなかった自分を見つけ、心を通わせていく。 何も知らないのに、話したこともわずかなのに、なぜか気が合う。なぜか一緒にいたいと思える。 二人にとって、お互いはそんな存在でした。 だからこそ英士はヒロインを探すために行動し、素直に言葉を告げることができました。 頑なだったヒロインも、英士の言葉を素直に受け入れることができました。 ヒロインは自分が病気であることを受け入れており、それを悲観することはありませんでした。 昔からそれが"当たり前"であったこともあるし、彼女の周りは優しい人たちばかりで、それに感謝していたからです。 死ぬことを漠然と怖いとは思っても、それをいつであっても受け入れる覚悟は持っていました。 けれど、英士に出会って、望んでいた日常と新しい想いや感情を知りました。 それによって悩むことも苦しむことも増えたけれど、ヒロインにとってはそれすらも大切でした。 作中で何度も「嬉しい」「幸せ」と伝えていましたが、すべてが本心であり、英士を安心させようと嘘をついたことは一度もなかったと思います。 最後にはヒロインはいなくなり、英士にはつらい想いをさせてしまいました。 けれど、ヒロインが幸せと感じ、それを英士に伝えていたからこそ、英士は前を向いて歩んでいけるのだと思っています。 ヒロインや英士の葛藤や迷い、それと一緒にお互いに感じていた温かさや、言葉にすることのなかった想い。 読んでくださった皆様に伝わればいいなと思います。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。 2011.10.29 春名友 TOP TOP(BGMなし) |