Call 〜『隣の席のクラッシャー』編〜









トゥルルルル・・・トゥルルル・・・









『もしもし?不破?』

「ああ。」

『どうしたの?不破から電話してくるなんてめずらしいね?』

「・・・いや、これといって用はない。」

『あははっ。いいよ別に用なくても。不破から電話してくれたの嬉しいし。』

「そうか。」

『つーか、私も電話しようと思ってたんだ。
今日、大会3回戦だったじゃん?私授業で行けなかったけど。どうだった?』

「負けた。」

『・・・ふーん。そっか。なんていうか・・・あっさり言うね。不破。』

「結果は結果だ。悔やんだところで、どうしようもない。」

『そうだね。・・・・・でも、悔しかったでしょ?』

「・・・悔しいという気持ちかどうかはわからないが・・・。次は、負けない。」

『そっか。』

「経験、技術、連携・・・。俺たちには改善の余地がまだまだある。」

『じゃあまだまだこれからだね。』

「そうだな。」

『・・・不破、楽しそう。』

「む?何がだ?」

『電話だから表情は見えないけど、楽しそうにサッカーの話するようになったよね。』

「そうなのか?」

『うん。楽しい?サッカー?』

「そうだな・・・まだ検証中だ。」

『あはは。そっか。』



「今、考えていたんだが。」

『おお。急に話題変わるね。何を?』

「どうして俺がに電話をしたか。についてだ。」

『これはまた最初の話に戻ったね。それで?結果は?』

「どうやら俺は、お前の声が聞きたかったらしい。」

『・・・へ?』

「もちろん、が試合の結果を聞きたがっていたことはわかっていた。
しかし、俺はそのことは考えず、お前の携帯に電話をかけていた。」

『・・・うん。』

「俺のこの行動は、お前に対して『愛しい』という言葉が当てはまると思うのだが。」

『・・・えーと。』

「何だ?違っていたか?」

『・・・違ってはないと、思いマス。』

「そうか。ならば考察終了だ。」

『・・・。』

「では明日。学校で。」

『・・・うん。明日ね。』









プツッ・・・ツーツーツー・・・









『・・・素直すぎて、こっちが恥ずかしいよ・・・もー・・・。』




















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『隣の席のクラッシャー』編でした〜。
短編の方でもそうでしたが、不破くんには『恥ずかしい』と言う概念がないと思います。
なので、疑問も思ったこともすぐに口に出すため、甘いセリフをポンポン言います。(本人自覚なし)

ちょっとクールなさんも、不破くんのペースに巻き込まれ、かなり恥ずかしがってます。
けど、本当はかなり嬉しいんですよね(爽)

ではでは、ご感想等ありましたら、お気軽に書き込んでいってくださいね!
拍手ありがとうございました〜!

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